コラム

地域理念と明確な指標と目標の設定

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Flickr_-_Nicholas_T_-_Tunnel_Vision6次産業化プランナーであったり、地方創発社の仕事で地域活性の為、ご相談を受けることやご提案をすることが多くなってきた。
本格的に地方を回りだしたのはここ5年ぐらい。
私は元々マーケティングの畑に居た人間なので、ついつい首長さんや地方議員の方などに聞いてしまう質問がある。
それは
「どのような街にしたいのですか??」「誰に来て欲しいのですか?」
返ってくる答えは、殆ど同じ。
「安心、安全な街」「みんなに来て欲しい」
つまり、誰も明確なビジョンを持っていないコトがわかった。
同時に
「人口流出や、出生率の低下からこの地域の人口が減少してますがどのぐらいの人数で成り立つ街でお考えなのですか?」
と伺っても、大概答えは同じ
「沢山の人に住んでもらいたい」
そこに進むべき仮説や明確な数値目標があるわけではない。

私は
「人口5万人で成り立つ仕事を引退された高齢者にやさしいまちということで特化したい!」
という市町村や
「人口3万人で成り立つ子育ての環境を複合的に考えた小学校に上る前のファミリーに特化した街を作る!」
などの明確なターゲットの設定をすることで、街の特性を出せるのではないか?
と考えている。
どこに訪問しても「安心・安全」「定住人口の増加」「若者、企業誘致」の話ばかりで
具体策がだいたいイベント頼りとなっているのが、どうもいまいちピンとこない。
一瞬の施策でしか無く、継続的な街づくりの計画となっていないのが非常に残念であり
明確な目標を持つことが、住民や街づくり会社のモチベーションに繋がり実行スピードが早くなるのではないか?
と思ってます。
またこれから街も独自色を強めていかないと、そこに住む理由が無いと引っ越すモチベーションに繋がらない。
稼げないと…自分のライフスタイルに合わないと…ということで
なかなか現実的に進まないのでは??

いつまでも「みんなに、いっぱい住んでもらいたい」だけだと厳しい。

いま様々な企業や人が地方に出向いて行くことが多くなってきたので、もしかしたら少しづつ変わるかもしれないと思ってます。
都会のバリバリビジネスマンが良い悪いではなく、数字目標が建てられてマーケティングプランニングが出来る人間が地方に行くことでもう少し明確なGOALを設定できるのではないか?と
もちろんその地域独自の悩みや困っていることなどもあるから、実際に住んでみてわかることが殆どだと思うが、色々な血が地方に入ることはとても良いことだと思う。

私は地方は「若者」「女性」に任せればいいと思っているし、これからもそのつもりで動いていく。
余計なしがらみや余計なプライドが邪魔していて、なかなか地域活性や街づくりが進まない例を少なからず見てきた。
もうその余計な枠の中に居ない人が、勝手にやることが一番な気がしている。

我々はいまDMO設立支援を通して、地域の雇用が生み出せないか模索中だ。